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幹事 望月秀則
本日は山口市長に卓話を頂戴します。テーマは「みんなで夢実現~千歳市のまちづくり~」です。山口市長、宜しくお願い致します(2020.7.28)
 卓 話 
千歳市長 山口幸太郎 様
相当なディスタンス距離がありますので、マスクを外してお話させて頂きます。
本日はお招き頂き有難うございます。本日は久方ぶりのこういった会合であります。久しく皆さんにお会い出来ていないので大変嬉しく思っています。
先日、松坂会長がお見えになり、実質の例会が始まるので、最近の千歳市の様子について語ってくれないかというお話がありました。喜んでという事で今日実現致しました。
その時にもお話頂きましたが、今回千歳セントラルロータリークラブ創立30周年の節目を迎えられると聞きまして、もうそんなに経ったのかという感じを私自身受けました。今日ご出席の方々の大半は、若い頃からお付き合いさせて頂いている方ばかりであります。千歳セントラルロータリークラブができて30年になるとはつゆ知らず、当時のチャーターメンバーの方も大勢残っておられて何よりでございます。特に私より長老は高塚さんだけかと思いますが、お元気で何よりです。
今日はテーマとして何を選ぼうかと思っておりました。通常であればこういう機会を頂いて、千歳の最新のまちづくりの情報を提供したいと考えておりました。特に今は第6期総合計画が今年度で終わって、来年度から第7期の総合計画が始まります。第7期総合計画は市議会特別委員会で議論して頂いていますが、向こう10年間どういう発展であるかというアウトラインの話をしたいと思っているところです。しかし、現下のコロナ情勢について、一言も話をしないのも的外れかと思い、第一のテーマとしてはコロナにさせて頂きました。
第6期総合計画は今年で終わりますが、平成23年から今年度まで10年間の計画でした。総合計画は発展計画ですから柱は大きく二つあります。 一つは人口フレーム、もう一つは財政フレームです。
10年間で将来の人口がどれくらい必要かというのが人口フレーム、その発展させていく資金はどうするのかというのが、資金フレームであります。
第6期総合計画は期首の平成23年度は9万3千人にしようという計画でした。幸いにして2年で9万5千人にしようという計画に変更し、これを2年間で達成しました。中間で見直しをし、9万7千人に上方修正致しました。それを2年前に達成しました。第6期総合計画の人口フレームでいけば、皆様方のおかげで達成したという事になります。
そして第7期は人口10万人にしようと思っていますが、おかげさまで今月初め9万8千人に到達致しました。これはひとえに、今日はロータリークラブの皆さんは職業奉仕という目標を掲げられて、職業を中心に社会参加をしている方々でありますから、こういった方々の活躍のお陰で従業員が増えたり、あるいは関連の人口が増えたり、皆様方の努力に負う所が極めて大きいと思っています。それを裏付けるのは、かつては自然増で支えられてきましたが、この5年ぐらいは逆転し、全国と同じような傾向で高齢化が進み、自然増がずっと減ってきま した。一時は千人の赤ちゃんが生まれていましたが、今は800人程になっています。かつては300、400人程の死亡者が700人ぐらいまで上がっています。はるかに生れる方より亡くなられる方が多い時代になってきています。その中で人口が増えているというのは、企業誘致であったり、空港の発展であったり、いろいろな事が重なって社会増がそれを支えているという状況になります。ですから第7期の総合計画も社会増をどうやって増やしていくかが、人口フレームの中の最大の大きな役目です。自然増は下がっていて出生率は1.4を割っていますが、それを1.5に戻しながら、少なくとも自然増を下降ではなくフラットにしたいと考えています。
社会増はいろいろな要素がありますが、何と言っても空港の発展です。かつては5千人が従業員と言われていましたが、現在は8千600人が空港の従業員です。その6割は千歳に住んで頂いています。今回、民間委託がなされましたが、民間の資金と柔軟な発想で新千歳空港はまだまだ伸びるだろうと我々は期待をしていたところ、コロナのおかげで本当に大変な状況になっています。国際線は0が何か月も続いています。事業として考えられない事です。そういう中で新しい会社(HAP)は頑張って頂いています。私達千歳市もHAPの経営を国の力で援助してもらうと同時に従業員の雇用も守ってもらう事を要望しています。
それから大学が出来ました。リハビリテーション大学、公立になりました千歳科学技術大学、日本航空学園が新しい大学を新設しました。日本航空学園は今年から4年生の大学になります。これは専門学校で大学という位置づけです。それによって定員が増えました。定員が増えたおかげで非常に若い人達が千歳に居住してくれました。7月に9万8千人になりましたが、急激に100人増えました。何故かと考えてみましたら、大学がコロナのために入学式を行わず、自宅にいながらオンラインで授業をしていました。それが解禁になったので、学校に来てもらい、改めて学校に来てもらい授業を始めるというスタイルに変わりました。7月を期して自宅でオンラインを受けた方々が一気に千歳市に来て住民登録をしてくれたという事で100人増えた、私はそう推測しています。学園都市としても顔も見えてきていますので、これからは若い方々が増えてくる事を想定したまちづくりをしなければならないと思っています。



このように第7期総合計画を、なぜ市民の皆様、特に事業者の皆様にお話しなければならないか言いますと、そのまちの発展の柱を理解してもらう事によって、それぞれ皆さんは企業で戦略を立てていると思います。
それから途中両フレームについても、第6期では住宅地は抑制していました。新規の住宅地は開拓しませんでした。一部では、千歳は住宅地が非常に少なく少し割高になっているという話も随分聞いてますが、今回は市有地を開放して住宅地を開放します。 第7期では人口10万人にするためには未了事業を活性化させるという事、あるいは一戸建てでも集合住宅のような密を高めるようなまちづくりをしようとしています。北海道が定める土地の利用計画が今年度出されます。その中で千歳市が開発出来る土地の保有分を北海道に要請していますが、この計画は千歳と恵庭で計算されますので、千歳の人口が増えているからと言っても、土地を認めてもらう事にはなりません。しかし10万人のまちづくりに適した宅地はこれからも作っていけるように提供していかなければならないと考えています。
そういった事をお話する事によって、皆さん方は自分の商売に対する戦略を出しやすくなってくるのではと思っています。この事をまた機会を見てお話させて頂きたいと思っています。
今日はコロナの話であります。
報道はコロナ一色であります。経済と拡大防止を両立するというのは今、せめぎ合いになっています。ですから両立させるにはどの分だけ感染者を許容出来るか図っている状況ではないかと言っています。感染一辺倒の時は宣言を出さなければならない状況でしたが、今経済との両立ですから、ある程度の感染者が出てもそれに耐え得る経済活動が出来るかどうか見極めを、今やっている状況だと思います。皆さん方もそういう状況ではないかと思っています。
全体としてどの程度がバランスを図れるのか、経済活動を回す事によってコロナ対策になるのだという考え方でいます。
経済を活性化する事によって、ある程度のコロナを収束させていこうという考え方だと思います。
先ほど松坂さんから貴重なお話を聞きました。今は疫学的、衛生学的に見れば感染者が多いから非常に大変だと思うけれども統計学的に見れば、そういった数の重しに耐え得る経済活動はどうかという統計学的な問題に移行しているというお話を伺って、そういう考え方もあるのだなとお思いましたが、今そういうせめぎ合いの状況にあるのだと思います。
そこで千歳市の状況であります。
── この後、千歳市の新型コロナウイルス感染症対策について、資料に基づきご説明頂きました。